中古品や不用品に新たな価値を見出すリユースショップは、近年のサステナブル志向や節約ニーズの高まりを背景に、注目度が高まっている業態です。小資本でも始めやすく、アイデア次第で収益性の高いビジネスが展開できることから、初めて店舗を持つ人にも人気があります。
しかし、実際に開業するとなると許可の取得や物件探し、仕入れ方法の確保など、準備すべきことは多岐にわたります。
そこで本記事では、リユースショップの開業に必要な資格や許可、開業資金の内訳、開業するまでの主な流れなどを解説します。
リユースショップを開業しよう!
リユースショップとは、使用済みの商品や使わなくなったアイテムを買い取り、再販することで新たな価値を提供する店舗のことを指します。
取り扱うジャンルは、古着やブランド品から家電・家具、雑貨などと幅広く、地域や顧客層に応じた多様なスタイルで展開されています。
リユースショップは、オーナーの得意分野や経験を活かした事業づくりがしやすいのが最大の魅力です。
リユース・リサイクルショップが「儲かる」と言われる理由
リユースショップやリサイクルショップが儲かるといわれる理由として、以下の3つが挙げられます。
・利益率が高いビジネスモデル
・リユース市場の拡大とニーズの多様化
・小資本でも始めやすい
ここでは、それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
利益率が高いビジネスモデル
リユースショップの最大の特徴は、仕入れコストを抑えながら高い利益率を確保できる点にあります。一般的に中古品の仕入れは個人からの買取や無料引き取りが中心となるため、仕入原価が新品に比べて低く済みます。
また、商品の状態や需要に応じて販売価格を柔軟に設定できるため、利益率が高くなる傾向があります。こうしたビジネスモデルにより、固定費を抑えつつ効率的に収益を上げることが可能です。
リユース市場の拡大とニーズの多様化
近年では、SDGsやサステナブルといった環境意識の高まりを背景にリユース市場は拡大を続けています。新品にこだわらない層が増えており、「掘り出し物を見つけたい」「できるだけ安く良い物を手に入れたい」というニーズが根強く存在します。
また、取り扱われるアイテムの種類も多様化しており、古着やブランド品だけでなく、ホビー用品やアウトドアグッズ、家電など、幅広いジャンルで需要が拡大しています。このような流れがある中で、さまざまなニーズに柔軟に応えられるのはリユースショップならではの強みといえるでしょう。
小資本でも始めやすい
リユースショップは、比較的小資本での開業が可能な点も魅力的です。居抜き物件や中古の什器を活用すれば、内装や設備にかかるコストを大幅に削減できます。
また、商品は個人からの買取や委託販売で集められるため、大量の在庫を抱える必要がなく、初期仕入れの負担も少なくて済みます。さらに、オンラインと組み合わせた販売スタイルを取れば、実店舗の規模も最小限に抑えられるでしょう。
こうした理由から、資金面で不安を抱える方でもスタートしやすい事業として注目されています。
リユースショップ開業に必要な資格と許可
リユースショップ開業に必要な資格や許可として、以下の2つが挙げられます。
・古物商許可
・営業内容に応じた各種届出
ここでは、リユースショップの開業に欠かせない資格や届出について具体的に解説します。
古物商許可
リユースショップを開業する上で、最も基本的かつ必須となるのが「古物商許可」です。これは、中古品(古物)を取り扱う事業者が盗品の流通を防止するために警察署へ申請し、公安委員会から取得する許可です。
申請先は営業所の所在地を管轄する警察署で、申請書類の提出から許可が下りるまでには約40日ほどかかるのが一般的です。
申請には、住民票や身分証明書、誓約書などが必要であり、法人で申請する場合は定款のコピーや登記簿謄本なども提出します。無許可営業は法律違反となり、懲役3年以下または100万円以下の罰金といった罰則もあるため、必ず開業前に取得しておきましょう。
営業内容に応じた各種届出
古物商許可以外にも、営業形態によっては追加の届出が求められる場合があります。
たとえば、家電製品の買取・販売を行う場合には、動作確認のための電気用品安全法(PSEマーク)への理解が必要です。
また、自分のネットショップを開設し、リユース品を取引する場合は、古物営業法によってショップのURLを警察署に伝える義務が発生します。一口にリユースショップといっても、扱う商品によって各種届出は異なるので注意してください。
リユースショップ開業に必要な資金

リユースショップは比較的低コストで始められる業態ですが、それでも物件取得や内装、仕入れなどに一定の資金が必要になります。
ここでは、どのような費用がかかるのか、資金をどのように調達するのかについて詳しく紹介します。
開業資金の内訳
リユースショップを開業する際、必要な資金は規模や立地によって異なりますが、一般的な目安として以下のような内訳が挙げられます。

資金調達の方法
開業資金をすべて自己資金で賄うのが難しい場合は、融資や助成金の活用が現実的な選択肢となります。
たとえば、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」は、創業時に無担保・無保証で利用できる制度として広く活用されています。
また、自治体が提供する補助金も要チェックです。特に小規模事業者持続化補助金などは、設備投資や販促活動に使える制度として人気があります。
資金調達の際は、具体的な事業計画書や収支見込みを明記することで金融機関の信頼を得やすくなります。
店舗開業の際に活用できる助成金や補助金については、以下の記事でも詳しく紹介しています。
「開業時におすすめの補助金・助成金制度11選。申請時の注意点も解説」
リユースショップを開業するまでの流れ
リユースショップを開業するまでの主な流れは以下の通りです。
1)取扱ジャンルの選定
2)事業計画書の作成と資金調達
3)物件探しと古物商許可の取得
4)仕入れ準備・スタッフ採用・プレオープン
リユースショップを開業する際は、計画的にステップを踏んで進めることが成功の鍵となります。
ここでは、開業までに行うべき流れを4つのステージに分けて解説します。
1)取扱ジャンルの選定
最初のステップとして、どのようなジャンルの商品を扱うのかを明確にする必要があります。
リユース市場には古着やブランド品、家電・家具といった幅広いカテゴリがあり、自分自身の知識や興味、地域のニーズなどを踏まえてジャンルを決めることで、差別化や専門性を打ち出しやすくなります。
また、ジャンルによって必要な設備や許可が変わる場合もあるため、開業準備をスムーズに進めるためにも、最初の段階で方向性をしっかり定めておくことが重要です。
2)事業計画書の作成と資金調達
次に行うべきことは、事業計画書の作成と資金調達の準備です。
事業計画書では、開業の目的やコンセプト、ターゲット層、販売戦略、収支計画などを明確に記載します。これは、融資を申し込む際や助成金を申請する際の審査資料としても活用します。
資金面については、自己資金だけで足りない場合は先述したような公的融資制度や補助金制度を利用するのがおすすめです。事業計画が具体的で現実的なものであれば、資金調達の成功率はぐっと高まるでしょう。
3)物件探しと古物商許可の取得
次のステップでは、実際に営業する店舗の物件を探し、同時に古物商許可の申請手続きを行います。
物件選びは立地や賃料、スペース、内装の状態などを総合的に見て検討します。できるだけコストを抑えたい場合は、前店舗の設備を活用できる「居抜き物件」の利用が有効です。
物件が決まったら、所轄の警察署に古物商許可の申請を行いましょう。審査には数週間を要するため、早めに準備を進めることをおすすめします。
4)仕入れ準備・スタッフ採用・プレオープン
最後に、仕入れ体制を整え、必要に応じてスタッフを採用します。個人からの買取や業者オークションなどで在庫を揃え、開業時に商品が不足しないように準備を進めてください。
スタッフを雇う場合は、接客スキルやジャンルへの理解がある人材を優先的に採用すると店舗運営が円滑になります。
また、開業前にプレオープンを実施することで、店舗オペレーションの確認や地域への認知度向上につながります。それだけでなく、問題点や改善点も洗い出せるため、ショップをさらに良くするために役立ちます。
リユースショップの仕入れ方法
リユースショップにおける仕入れ方法は主に3つです。
・個人からの買取
・業者間オークション
・市場での買い付け
ここでは、代表的な3つの仕入れ方法について詳しく紹介します。
個人からの買取
最も一般的な仕入れ方法が個人からの買取です。店頭持ち込みや宅配買取、出張買取などの手法があり、地域のユーザーに利用してもらうことで定期的な仕入れが可能になります。利用者との関係性を大切にし、店舗周辺に住む人々からの信頼を得ることで口コミによる集客を行うことも可能です。
価格設定においては、査定基準を明確にして適正な買取価格を提示することが重要です。それだけでなく、定期的にキャンペーンや買取強化フェアを実施することで、在庫を安定的に確保しやすくなるでしょう。
業者間オークション
商品の仕入れには、業者専用の中古品オークションを活用した方法も挙げられます。オークションは参加登録が必要な場合が多いものの、ブランド品や家電、骨董品などジャンルごとの専門性が高く、質の高い商品を一度にまとめて仕入れられるのが特徴です。
代表的なオークションとして、「JBA(Japan Brand Auction)」などが挙げられます。このような業者間オークションは、検索サイトなどで「中古品 業者 オークション」といったワードで調べることで見つけられます。
オンラインオークションを活用すれば、遠方の会場に足を運ばずとも参加できるため、忙しい店舗オーナーにとっても便利な仕入れ手段です。
ただし、落札した商品に返品が効かない場合もあるため、リスクを見極めた上で入札するようにしてください。
市場での買い付け
一部のリユース業者は、業界向けの市場での買い付けを仕入れルートとして活用しています。
代表的な古物市場として、「ジャパンオークションセンター」などが挙げられます。
古物市場は業者間での直接取引が行われる場であり、家具や電化製品、衣類などのジャンルごとに専門市場が存在します。対面で実物を確認しながら仕入れができるため、状態や価値を見極めやすいのが大きな利点です。
また、交渉次第では割安で購入できる可能性もあり、商売の腕が問われる場でもあります。
ただし、市場での買い付けは定期的に足を運ぶ手間や会費・交通費などのコストもあるため、他の仕入れ方法とバランスを取りながら活用するのが現実的です。
リユースショップ開業で注意すべきポイント

リユースショップを開業する際、注意すべきポイントとして以下の3点が挙げられます。
・法令遵守とトレーサビリティの確保が必要
・在庫の管理に注意
・立地によっては集客に苦戦する可能性も
リユースショップは初期コストを抑えて始めやすい事業ですが、注意すべき点を理解していなければ思わぬトラブルに発展することもあります。
ここでは、開業時に特に気を付けておきたい3つのポイントを紹介します。
法令遵守とトレーサビリティの確保が必要
リユース業界では「古物営業法」などの関連法令を正しく理解し、適切な運営を行うことが求められます。
たとえば、買取を行う際は相手の身元確認や買取記録の3年間の保存が義務付けられており、商品の販売後も一定期間は履歴が追跡できるようにしておく必要があります。こうしたトレーサビリティを確保することにより、盗品の流通防止やトラブル回避につながります。
また、法令違反が発覚した場合には営業停止処分を受けるリスクがあるため、開業前に制度の理解を深めておくことが重要です。
在庫の管理に注意
リユースショップでは一点ものを多く扱うため、在庫の入れ替わりが激しく、管理が煩雑になりがちです。状態やサイズ、カテゴリ、仕入れ元などを正確に記録しておかないと、販売ミスやクレームにつながることもあるので、徹底した在庫管理が欠かせません。
リユースショップを開業する際は、POSレジや在庫管理ソフトを導入するのがおすすめです。販売履歴や仕入れ状況をリアルタイムで把握できるようになり、業務効率が一気に向上します。
また、在庫回転率を意識した陳列やセールを実施すれば商品が滞留せず、さまざまな商品を平等に提供できるようになるでしょう。
立地によっては集客に苦戦する可能性も
魅力的な商品を揃えていても、立地条件が悪ければ集客につながらず、結果として売上にも影響します。リユースショップはふらっと立ち寄るような通りがかりの来店が多いため、人通りの多い路面店や商店街、駅前などのエリアに出店することで安定した集客が見込めます。
一方、住宅街や人通りの少ない場所で店舗を構える場合は、積極的に広告やSNSを活用して店舗の存在を認知してもらう工夫が必要です。
物件を選ぶ際は周辺環境や競合店の有無、想定するターゲット層の動線、駐車場の有無なども含めて慎重に検討しましょう。
理想の出店場所を見つけるなら「テナリード」
リユースショップの成功には、商品の仕入れや運営体制と並んで立地選びが大きな鍵を握ります。しかし、希望に合った物件を自力で探すのは時間も手間もかかり、非公開物件などにアクセスできないケースも少なくありません。
そんなときに活用していただきたいのが、事業用物件に特化したマッチングサービス「TENALEAD(テナリード)」です。
テナリードでは、店舗開業を目指している方とベストな不動産業者をつなげる事業用物件のマッチングサービスを提供しています。物販やサービス業、飲食店、クリニックなど、幅広い業種に対応しており、リユースショップに適した物件も多数取り扱っています。
リユースショップの開業成功を目指すなら、理想の物件探しをスムーズに進められるテナリードを活用してみてはいかがでしょうか。

