バー開業に必要な資格・届出一覧|取得のタイミングや成功のコツ

バー開業に必要な資格や届出を徹底解説!食品衛生責任者や防火管理者の資格取得方法から、開業届・深夜営業の届出まで、バー経営に欠かせない手続きをわかりやすく紹介。成功のコツも押さえて、スムーズな開業を目指しましょう。

目次

    「バーを開業したいけれど、資格は必要なの?」「どんな届出の準備が必要なの?」と悩んでいませんか?

    バーの開業には、法律で定められた資格取得や各種届出が必要です。これらの手続きを怠ると、営業停止や罰則の対象になることも。

    この記事では、バー開業に必要な資格と届出の詳細をわかりやすく解説します。
    さらに、バー経営を成功させるためのポイントや開業前に押さえておきたいコツもご紹介。初めての方でも安心して開業準備が進められる内容ですので、ぜひ参考にしてください。

    バー開業に必要な資格・届出一覧

    バー開業に必要な資格は2つ、届出は5つです。それぞれを一覧にした表が以下です。

    必要な資格

    必要な資格の表


    必要な届出

    必要な届出の表


    それぞれの資格や届出について以下で詳しく解説します。

    バー開業に必要な資格は2つだけ

    バーを開業するにあたって、必須となる資格は主に食品衛生責任者と防火責任者の2つです。
    飲食店として営業するバーでは、法律で定められた資格を取得することが必須となります。開業前に必要な手続きを理解し、スムーズに準備を進めましょう。

    食品衛生責任者

    食品衛生責任者は、バーを含む飲食店などの食品を扱う施設において、衛生管理を行うための資格です。食品衛生法に基づき、各店舗に1人以上の食品衛生責任者を置くことが義務付けられています。

    食品衛生責任者の資格は、各都道府県の食品衛生協会が実施する講習を受講することで取得できます。講習は1日程度で、食品衛生に関する基礎知識や衛生管理の方法などを学びます。
    現在はオンラインでも講習が受けられるようになっていますので、忙しい方でも気軽に資格取得をすることが可能です。

    参考:食品衛生責任者について

    防火責任者

    防火責任者は、消防法に基づき一定規模以上の建物や施設において、火災予防や消火活動を行うための資格です。バーが入る建物や店舗の規模によっては、防火責任者の選任が必要になります。

    防火責任者には、「甲種防火管理者」と「乙種防火管理者」の2種類があり、建物の用途や規模によって必要な資格が異なります。防火責任者の資格を取得するには、日本防火・防災協会などが実施する講習を受講する必要があります。

    参考:防火・防災管理講習

    バー開業に必要な5つの届出

    個人事業の開業届

    個人事業としてバーを開業する場合、税務署に「個人事業の開業届出書」を提出する必要があります。この届出は、事業開始日から1ヶ月以内に提出する必要があります。

    開業届出書は税務署の窓口や国税庁のWebサイトからダウンロードが可能です。
    開業届を提出することで、青色申告の承認申請や屋号の登記などが可能になります。青色申告を行う場合は、「所得税の青色申告承認申請書」も提出する必要があります。

    参考:A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

    食品衛生許可申請

    バーを含む飲食店営業を行うには、保健所の許可が必要です。食品衛生法に基づき、店舗の構造や設備、食品の取り扱いなどについて基準を満たしている必要があります。

    申請には、事前に店舗の設備が基準を満たしているかの確認が必要で、実際に営業を始める前に保健所の検査を受けることになります。この許可がないと営業は認められないため、開業準備の早い段階で申請することが重要です。

    深夜酒類提供飲食店営業開始届出

    深夜0時~翌朝6時までの間に酒類を提供するバーの場合、警察署に「深夜酒類提供飲食店営業開始届出書」を提出する必要があります。この届出は、風営法に基づき、深夜営業を行う飲食店に必要な手続きです。
    この手続きは、風営法の規制対象外であっても必要で、届出を行わずに深夜営業をすると違法営業と見なされるため注意が必要です。

    防火責任者選任届出

    防火責任者を選任した場合、消防署に「防火・防災管理者選任(解任)届出書」を提出する必要があります。防火管理者の資格を取得した後、その管理者を選任したことを消防署に届け出る必要があります。

    特に収容人数が30名を超える場合は、この届出が義務付けられています。防火管理者は、店舗の安全管理を担う重要な役割を果たすため、適切な人材を選任することが求められます。

    特定遊興飲食店営業許可

    客に遊興(ダンスやショーなど)をさせながら酒類を提供するバーの場合、「特定遊興飲食店営業許可」が必要になる場合があります。この許可は、風営法に基づき、遊興を提供する飲食店に必要な手続きです。

    例えば、DJイベントを定期的に開催するバーや、ダンスフロアを設置している店舗はこの許可を取得しなければなりません。許可の取得には、厳しい基準をクリアする必要があり、店舗の構造や営業時間も審査の対象となります。

    バー開業に必要な資金は?

    バー開業に必要な資金は?の写真


    バー開業に必要な資金は、初期費用で500万円~1,000万円、運転費用で50万円~80万円ほどが必要とされています。
    資金は開業する立地や広さなどでも変わってきますが、目安として参考にしてください。それぞれの内訳は以下で解説いたします。

    初期費用

    バー開業に必要な費用は以下の通りです。

    初期費用の表


    初期費用を抑えるためには、居抜き物件を活用すると内装工事費が大幅に抑えることができます。坪数を抑えて小さな店舗にしたとしても、最低限の厨房施設は変わらないため、割高に感じることもあるでしょう。

    また、物件取得のための費用も家賃によって異なります。

    理想の店舗探しを行うなら、不動産業者とのマッチングサービスを活用すれば、希望の物件を見つけやすくなります。

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    運転費用

    バーを運営し始めたあと、月にかかる費用相場は以下の通りです。

    運転費用の表


    店舗の家賃は、一度契約すると変えることができないため、慎重に選定することが大切です。
    開業時に融資があるため、少しオーバーしても大丈夫、というように考えていると、運転資金が足りなくなってしまうということもありますので、物件選びは 資金計画を踏まえ、無理のない範囲で検討することが大切です。

    バー開業でよくあるご質問

    バーの開業を検討している方にとって、資格の取得時期や手続きの流れ、不安に感じるポイントなど、疑問は尽きないものです。ここでは、バー開業に関するよくあるご質問とその回答をまとめました。

    資格はいつ取得するべき?

    バー開業に必要な「食品衛生責任者」や「防火管理者」の資格は、店舗の準備と並行して早めに取得することをおすすめします。特に食品衛生責任者の資格は、保健所への営業許可申請の際に必須となるため、物件の契約後すぐに講習を受けるのが理想です。

    防火管理者についても、店舗の設計段階で防火設備の確認が必要になるため、開業準備の早い段階で資格を取得しておくとスムーズに進行します。

    資格講習は比較的短期間で取得できるため、余裕を持ったスケジュールを組んでおくと安心です。

    届出を出さないとどうなる?

    必要な届出を怠ると、法的なトラブルに発展する可能性があります。

    例えば、食品衛生許可を取得せずに営業を始めた場合、保健所の指導のもと営業停止や罰則を受けることがあります。
    また、深夜営業を行う場合に「深夜酒類提供飲食店営業開始届出」を出していないと、風営法違反として警察の摘発対象となることもあります。
    防火管理者の選任届出を提出しない場合も、消防署からの指導や改善命令が入ることがあり、最悪の場合は営業停止のリスクもあります。

    届出は営業の信頼性を保つためにも欠かせない手続きなので、必ず期限内に行いましょう。

    バー開業は難しい?未経験でもできる?

    バー開業は一見難しく感じるかもしれませんが、正しい手順を踏めば未経験者でも十分に可能です。必要な資格や届出の数は限られており、他の飲食業に比べても比較的シンプルなプロセスです。

    また、バーは業態によって個性を出しやすく、自分のアイデアやコンセプトを反映しやすいのが魅力です。未経験の場合でも、経営に関する基本知識を身につけたり、同業の知人からアドバイスを受けることで、不安を解消できます。

    開業支援サービスや専門家のアドバイスを受けることで、初めての開業でも成功に近づけるでしょう。

    バー経営に向いている人は?

    バー経営に向いているのは、コミュニケーション能力が高く、人と接するのが好きな人です。バーは常連客との信頼関係や新規客との会話が重要なため、人との関わりを楽しめる方に適しています。

    また、自分のコンセプトを明確に持ち、それを実現するための計画力や柔軟性も求められます。
    さらに、夜間の営業がメインとなるため、ライフスタイルに合わせた時間管理ができることも重要です。経営に必要な数字管理や在庫管理が苦にならない人も、バー経営を円滑に進めることができるでしょう。

    バー開業を成功させるためのポイント

    バー開業を成功させるためのポイントの写真


    バーを開業するだけでなく、長く続けていくためには計画的な戦略が不可欠です。ただお酒を提供するだけではなく、他店との差別化や安定した収益を確保するための工夫が必要です。ここでは、バー開業を成功させるための具体的なポイントを紹介します。

    コンセプトを決めておく

    バーを成功させるための第一歩は、明確なコンセプトを決めることです。コンセプトが曖昧なままだと、ターゲットとなる客層や提供するサービスが不明確になり、集客に苦労する可能性があります。例えば、「落ち着いた雰囲気でクラフトカクテルを楽しむバー」や「音楽と一緒にお酒を楽しむライブバー」など、具体的なテーマを決めることで、内装やメニュー、スタッフの雰囲気も統一しやすくなります。このコンセプトが顧客に共感されれば、自然とリピーターも増えていきます。

    売上の仕組みを理解しておく

    バーの収益構造を理解することも重要です。主な売上はドリンクの提供によるものですが、利益率が高い商品やフードメニューの追加などで収益を最大化する工夫が必要です。また、固定費(家賃・光熱費)や変動費(仕入れ・人件費)をしっかり管理し、利益率を確保することが経営安定のカギとなります。売上目標を明確にし、それを達成するための戦略を立てることで、無駄なコストを抑えた効率的な経営が可能になります。

    リピーター、常連客を増やす

    バーの経営を安定させるには、リピーターや常連客の存在が不可欠です。一度訪れたお客様に「また来たい」と思わせるためには、接客の質や居心地の良さが重要です。顧客の名前や好みを覚えておく、特別なサービスを提供するなど、細やかな気配りがリピーター獲得につながります。また、ポイントカードや会員制度を導入することで、再来店を促す施策を打つのも効果的です。

    同じエリアの競合店の調査をする

    開業前に同じエリアの競合店を調査することは非常に重要です。競合店のメニューや価格帯、客層、営業時間などを把握することで、自店の強みや差別化ポイントを明確にできます。
    例えば、同じ地域に多くのクラフトビールバーがある場合、自分のバーではウイスキーやワインに特化するなど、違ったアプローチを検討するのも1つの方法です。競合店の成功例や課題を分析し、自店の運営に活かしましょう。

    SNSを活用した集客も重要

    現代のバー経営において、SNSの活用は欠かせません。InstagramやFacebookなどのSNSを通じて、新メニューの紹介やイベント情報を発信することで、集客効果が期待できます。特に視覚的に魅力的なお酒や店内の雰囲気を写真や動画で共有することで、新規顧客の興味を引きやすくなります。また、ハッシュタグを活用したり、フォロワーとの交流を積極的に行うことで、オンライン上での認知度を高めることができます。

    コンセプトに合った立地選びも重要

    最後に、コンセプトに合った立地選びはバー開業の成功を左右する大きな要素です。例えば、落ち着いた大人向けのバーを開業する場合は、繁華街の喧騒から少し離れた静かなエリアが適しています。一方、若者向けのカジュアルなバーなら、人通りの多い繁華街や駅近の立地が効果的です。立地によってターゲットとなる客層が変わるため、事前に周辺環境や通行量、競合店舗の状況をしっかりとリサーチしましょう。

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    まとめ

    バーの開業には、「食品衛生責任者」や「防火管理者」といった資格の取得が必要であり、加えて「個人事業の開業届」や「食品衛生許可申請」、「深夜酒類提供飲食店営業開始届出」などの届出も欠かせません。これらの手続きを適切に行うことで、法的なトラブルを避け、安心して営業をスタートできます。また、コンセプト作りやリピーターの獲得、競合店の調査なども成功への重要なポイントです。

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